目標:ムスリムのお客様に適切なサービスが何かを理解することができる。
ハラルとは、イスラム教の教えで「許されている」という意味のアラビア語です。
ハラルはイスラム教徒の人々(ムスリム)にとって、生活全てで大切にされているものです。食べるもの、行動、服装など全てについて、ハラルかどうか(神に許されたもの、許されたこと)を考えて生活しています。
私たちにとって、ハラルを全部覚えておくのは難しいので、「ハラムを避ける」と考えるとわかりやすいです。
また、ハラルとハラムは、国や地域、個人によって考え方が違うことがあります。そのため自己責任で決めることも許されています。そして例外もでてきます。
ムスリムの人々は、神に食べることを許された食べ物(ハラルフード)を食べています。たとえば、野菜、果物、穀物(米や小麦など)、豆類、魚介類、海藻類、牛乳、卵などです。牛肉や鶏肉は、イスラム法のルールで食肉処理をされたものは、食べてもよいとされています。
反対に、食べ物のハラムは豚肉やアルコールです。特に豚肉は厳しく禁止されています。豚肉はもちろん、豚のからだの成分がふくまれているものや、餌に豚がはいっているものを食べた家畜、豚に触った食品なども禁止されています。
手指消毒のためのアルコールは、使う人が多いようです。
そのほかのハラムは次のようなものです。
・血液
・犬やかぎづめ(claw)のある動物
・死んだ動物の肉
自分でハラルかハラムかわからないものをシュバブと呼びます。このジュバブもムスリムは避けることが多いようです。
これはハラル認証マークです。
このハラル認証マークがついている食材や飲食店、化粧品は、原材料がハラルです。そして調味料、調理方法、製造方法がハラルで、その製品がハラムなものに触っていないということです。
6. これから増えていくムスリム
現在、世界人口の約4人に1人がムスリム(イスラム教徒)です。イスラム教徒はキリスト教徒の次に多いということです。これから日本にもムスリムが増えていくでしょう。世界的な健康ブームや和食ブームで、ハラル認証された日本の食材も日本国外のムスリムに必要になってくるでしょう。
そして、世界のムスリムは、現在とても増えています。2050年には、世界人口の約30%がムスリムになると予測されています。そのため、ハラルフードは、これからますます必要になっていくと考えられています。
1)ハラルとはどのような考え方ですか。
2)ハラルフードとは具体的にどのようなものですか。
3)ハラムフードとは具体的にどのようなものですか。
4)シュバブとはどのようなものですか。
5)ハラルフードを必要とする人が増える理由を説明してください。
1)あなたのお店にはハラルメニューがありますか。
①ハラルメニューがある場合は、メニューについて説明してください。
➁ハラルメニューがない場合、お客様にどのような対応をしていますか。わからない場合はお店のスタッフに聞いてください。